LAB3メニューレポートイベントレポート>'05.7/3「liberalism」


2005 7/3 SUN
『liberalism』
@AZURE

移り変わりの激しい大阪HIPHOPシーンに於いて、確固たるスタンスで一年以上もの長期間継続して開催、AZUREでもすっかりお馴染みとなった感のある隔月レギュラーイベント『liberalism』に潜入。

今回は大入りを記録した前回5月(GW期間開催)に続いての7月版レポート。
まず店内に入ると、DJ "HAMA-P"が女性らしい繊細なPLAYでオーディエンスのテンションを程良く暖めてくれた、そしてその後を受けたDJ "SAKURA"は新旧織り交ぜた巧みな選曲で会場をロック。一部ショウ前の難しい時間を難なくこなした選曲センスは特筆もの。
客足も上々の中、すっかり日付も変わり、一部ダンスショウケースがスタート。
まずはGIRL'S HIPHOPチーム"くんぴ☆"が盛大な歓声に迎えられ登場、ホームグラウンドの声援に甘んじない、堅実に練り込まれたルーティンとステージングの巧さが目を引いた、続いて"ORGANIC FOOT"が登場、余裕さえ感じさせる落ち着いたたたずまいで、ジャンルレスでありながらも、全体で見ると一貫した"黒さ"を感じさせるビートを軽やかに舞う姿は土臭く、プリミティブな魅力に溢れていた。
そしてHOUSE DANCER"2step garage"の登場、こちらは初っ端から全開のダンサブルな音選びで観衆を圧倒、そのリズム感の良さと身体能力の高さは躍動感に満ち溢れ、最近のクラブイベントへの露出度の高さもうなずける、完成度の高いルーティンを披露した。
上記三組のスキルフルなダンスショウに続いては一部ライブショウケース、まずはAZURE『OLD TO THE NEW』等でもすっかりお馴染みの1MC"SHOW-DA-PETE"がマイクを握る、日本語ラッパーとしては正統派に属するであろう彼の、正確でいて力強いラップがフロアを揺らす。個人的にはライミングの巧さが記憶に残る。
そして一部ショウのトリを飾ってくれたのはビートボクサー"bluno"だ、緩急自在の高い技術に率直な感嘆の声を上げるオーディエンス達、ヒップホップへの愛情溢れる、ミドルスクールクラシックのヒューマンビートによる再現で会場の熱気は急上昇の模様。
その熱気が続く中、登場したレジデンツDJの一人、DJ "URATA"は90's HIPHOP中心のスピンで会場に満ちた心地よいVIBESを持続する。
そして会場入り口まで人で溢れかえる中、満を持して二部ショウケースがスタート。
まずは本日のMCメインアクト、"HI-KING"が颯爽と現れる。
日本語ラップ通ならば知らぬ者は無いであろう実力派1MC&1DJ、派手な演出や客演は皆無、しかし彼等にそんなギミックが不要な事は、MCタカセがマイクを握った後、僅か数小節キックした10秒後には証明されたはずだ。
真摯に鍛錬した者だけが得られるであろう、凄まじいまでのラップ・スキルを満員の観衆に見せつけ、瞬く間にタイトなショウが終了。
息つく間も無く、HOST MC "BANGCHO BOOGIE"の紹介にいざなわれ、この日文字通りの紅一点、ViVify→OUTSETの一員としても、関西で精力的に活動中の"EMI"によるソロ・ダンスパフォーマンス、ソロで魅せるには相当の技術を要するであろう、ノリ重視では誤摩化す事の出来ない流麗なR&Bトラックの上で、しなやかに舞う姿は繊細でいて力強い、確かな技術に裏付けられた優雅なパフォーマンスに多くの観衆は魅了されたはずだ、ソロの醍醐味を味わった後には集団ルーティンの醍醐味、"ABSOLUTE TERROR FIELD"の面々が弾けるようにフロアを席巻する。クラブダンサーとしての遊び方を心得た彼等らしく、オープンマインドな姿勢が新旧分け隔ての無い選曲からも垣間見え、イベントのコンセプトに沿った素晴らしいパフォーマンスであったように思う、彼等が踊っている時の、観衆の楽しそうな笑顔が印象的だった。
続いて登場したのはフィメールHIPHOP DANCER三人組、"LUOS"、バウンスビートに真っ向勝負でキレ味充分のエモーショナルなダンスを披露、三人の美意識が統一されたであろう"黒"が基調の衣装も粋に着こなし、エンターテイメント性に富んだ"静"と"動"併せ持った緻密なルーティンとあわせて、本イベントに対する彼女らのモチベーションの高さを表していたように感じた、そしていよいよこの日の大トリ"RAW-DELUXE"の登場、一際盛大な歓声が彼等の人気を物語っていた、とにかく変化球無し、ド真ん中直球勝負といった趣の熱いパフォーマンス、HIP HOP黄金期、GOLDEN ERAの名曲群を贅沢に盛り込んだ展開と躍動感溢れる彼等のパフォーマンスに熱くならなかったクラバーは 誰一人としていなかったと信じたい、選曲も素晴らしく、チーム名になぞらえてBIG DADDY KANE"RAW"を効果的に使用、JAZZY JEFF&FRESH PRINCE"SUMMER TIME"をラストに配置して季節さえも味方につけたあたりは流石の一言、スキルは勿論、そういった細かい配慮も若手ダンサーには格好の見本となったはずだ、続いてはダンサーから圧倒的な支持を得ているDJ "MAR"のCLUB PLAY、ショウの余韻を楽しむかのように心地よく揺れ続けるフロアを、持ち前の高い技術と状況に応じた絶妙の選曲でしっかりROCK、CLOSEのDJ MALUまで安定したターンテーブル捌きで危なげなくバトンを渡す、締めを務めたDJ "MALU"は当日MIX CDも無料配布、意識の高さを感じさせつつ、甘い選曲で朝方のフロアを間断無く揺らせ続け、イベントは大団円を迎えた。
結果的には前回並みにかなりの盛況に終わった今回の『liberalism』、DANCE STUDIO LAB 3 PRESENTSという事もあり、ダンサーによるダンサーのためのイベントだと誤解される向きも多いだろうが、厳選されたDJやMCも 一体になってのVIBESは昨今、他のイベントではなかなか味わえない魅力があるように思える、ダンサーは勿論、未体験のクラバーは是非一度、体感してみる価値があるはずだ、この日のメインMCは明け方語った「ダンサーが多くてやりにくい?そんなの全然関係ねえ、みんなB-BOYでしょ?オレはその辺歩いてるオバちゃんでもラップでロックしてみせますよ」この言葉はDANCE・MC・DJの垣根を取り払ったイベントを志す本イベント・オーガナイザーの気持ちを代弁してくれているような気がしてならなかった。
次回は9月に開催予定、二周年も、そう遠くない...

TEXT TAKESHI

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